前回のエントリーでインデックス投資が流行っていると書いたところ、「
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー]」の
水瀬ケンイチさん、「rennyの備忘録」の
rennyさんなどによると、「相変わらずマイナー」とのことでした。確かに、普通の株式投資やFXアクティブ投信と比べればまだまだマイナーかも知れません。しかし、この数年でインデックス投資に対する評価は、関心は相当高まったと感じています。これは、お二方や山崎元さんや、内藤忍さんを元とする方々の啓蒙効果が大きいと感じています。
私自身も、インデックス投資をお勧めすることもあります。インデックス投信をされたい方には、私も購入させていただいた「ほったらかし投資術」が理論と実践両面がカバーされておりお勧めです(このエントリーの最後に紹介)。
さて、前回の続きです。
昔から「上昇トレンドでは、下落する確率よりも、上昇する確率の方が高い」と言われています。また、最近の経済物理学と呼ばれている分野でも、そういった傾向が確認できるという主張があります。
しかし、ランダム・ウォーク理論では「過去のデータを分析すれば、トレンドを確認できるが、それはあくまでも後付けであり、未来については予想できない」という立場を取ります(全てではないにしても)。
「どちらが正しいのか」
実は私は「どちらが正しいのか」という問いの立て方をしませんでした。イメージしたのは、唐突に感じると思いますが、星の配置です。夜空を見上げると、星の配置はランダムに見えます。しかし、宇宙を図鑑で見ると銀河のように星が密集しているところもあれば銀河と銀河の間のように星がほとんどないところもありランダムには見えません。星の配置には「むら」がある、ということです。
価格変動に関して、私が出した結論は次の通りです。
「価格変動は、ランダム的な部分もあり、トレンド的(法則的)な部分もあり、全体として「むら」がある」
ランダムとトレンドは、明確に分けられるわけではなく、かといって完全にわけられないわけでもなく、共存しているということです。価格変動という現象をそう捉えるのが妥当だと考えました。
投資家は、ランダム性とトレンド性の両方を同時に信じていいし、時と場合によって片方に重きをおいてもいいということです。
と、ここまでが、価格変動に関する考察です。
参考までに、私が投資啓蒙をする立場としていつも考えている(願っている)のは、対立軸をなくすということです。
・インデックス派 vs アクティブ派
・ランダム・ウォーク派 vs トレンド派
・短期派 vs 長期派
・順張り派 vs 逆張り派
・システム派 vs 裁量派
・テクニカル派 vs ファンダメンタルズ派
など、いくつも対立軸があります。
私は、投資家間のいくつもの対立を見聞きしてきましたが、あまり気分のよいものではありませんでした。人の世界に対立はありますが、自然現象、自然法則には本来対立はありません。
それぞれが自分が正しいと思う考えを述べて、自分と異なる考え方を批判せず尊重し、健全なる自然競争の中で支持された考え方が広まり、新たなる意見もまた生まれてくる・・・ということが投資業界に文化として根付けば、投資界全体の品性と活力が高まると考えています。
■推薦図書
以前雑誌で対談出せていただいた、
山崎元さんと水瀬さんのコンビは予想以上に協力でした。インデックス投資を始める方、学びたい方はぜひどうぞ。
■推薦図書
ベーシック・インカム研究所の星飛雄馬、FPの花輪陽子さん、その夫の花輪俊行さんによる翻訳です。
投資家である前にブティスト(誤解がないように言うならば信仰を持たず、真理と幸福を愛する者)として、お勧めします。
※こんなことも考えてみよう(?)
・人類誕生から2011年までは経済成長は上昇トレンドのようにみえるが、、本当に上昇トレンドとして認識してよいのか?
・中には滅びたり大きく衰退した国、種族、通貨もあり、サバイバルバイアスがはたらいていないか?
・人類以外の種も考えると「繁栄」という名のトレンドはむしろサバイバルバイアスのようにみえてくる。日本の経済成長はおろか、人類の繁栄も、"ランダム"に飲み込まれてしまうのか。