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金融の時代から心の時代 〜坐禅のしかた〜
2005年頃まではITの話、2008年頃までは金融の話の受けがよかったように思います。最近はというと、坐禅をしていることを口にすると、思いの外、関心を持たれることに気づきました。心の時代が幕開けるきざしでしょうか。確かに、世界の経済ががたがたし、そろそろレールのポイントが切り替えられてもいい頃ではあります。
また、未だ自己啓発ブーム衰えずで、その延長線上に何があるか考えてみると、確かに坐禅は究極の自己啓発とも言えます。もっとも、究極の自己啓発が「何もせずに坐る」というのは皮肉ではあります。

今回は、未経験者、初心者の方に、坐禅についてのお話をしたいとおもいます。

・坐禅
坐禅とは文字通り、坐る禅です。他にも立禅、歩行禅などもあります。
日本では、曹洞宗と臨済宗のふたつが禅宗と呼ばれ、坐禅に力を入れています。

・環境
服はゆったりしたものを用意して下さい。携帯等音が出るものは避け、静かな環境をお勧めします。明るさは、薄暗い位がちょうどよいです。
お香を焚く、音楽をかけるなど、何かを「足す」ことはできるだけ控えましょう。引き算で環境を整えて下さい。
フローリングだと少し硬すぎると思います。やはり畳がベストです。私は、フローリングの上に半畳の畳を敷いています。

・足の組み方
床に座り、左足を右太ももに乗せて下さい。これを半跏趺坐(はんかふざ)といいます。ここから、右足を左太ももに乗せ、両足の裏が上を向くようにします。これを結跏趺坐(けっかふざ)と言います。慣れれば、結跏趺坐の方が安定しますが、できない方は、半跏趺坐で構いません。半跏趺坐も厳しい方はあぐらでも、正座でも、椅子でも大丈夫です。私は、右股関節が良くないため、左右逆の結跏趺坐で坐っています。
結跏趺坐の場合は、座布団を二つ折りして、お尻の下に支(か)い、両膝とお尻の三点で坐ると非常にバランスが取れます。背筋は必ず真っ直ぐに伸ばして下さい。
できれば座布団ではなく、坐禅専用の座布団「坐布(ざふ)」をお勧めします。非常に快適に坐れます。禅寺では皆これを使用しています。



・手
左足の上、お腹に前に、右手を手のひらを上にして置きます。その上に左の手を手のひらを上にして重ねます。両手の親指の先を軽く合わせます。この手の形を法界定印(ほっかいじょういん)といいます。

・目
宗派によって異なりますが、閉じるか、薄目を開ける(半眼)か、いずれか好きな方で行って下さい。

・時間
1回40分を目安にして下さい。40分を一柱(いっちゅう)といいます。タイマーをセットして下さい。40分が難しければ、10分くらいから始めて徐々に伸ばしても構いません。始めたら、身体は一切動かさないで下さい。
実際の修行では、40分坐って20分休憩、計1時間のサイクルを、二柱、三柱と繰り返します。休憩と言っても、坐禅の後に5分程の経行(きんひん)という歩行禅があり、トイレに行って、水分補給にお茶を飲んで、次の開始は5分前までに坐るので、実質何もできません。それでも、慣れると何柱でも坐れるようになります。
私も最初は20分たらずで身体が痛くて仕方なくなってしまいましたが、最近は一日九柱でも問題なく坐れるようになりました。

・心の扱い
坐っているといろいろな考えごとが始まります。「今日はあれをしないといけないなぁ」などの思考が始まったら、その思考を追いかけないで下さい。追いかけると「あれが終わったら次はあそこへ行かないと」などずっと考え事が続いてしまいます。
考えていることに気づいたら「いまここ」に戻って下さい。戻ったとしても「心のおしゃべり」は繰り返されますが、気にせず何度でもに戻って下さい。
たとえば、次のようなことを考えると思います。
・どうしても他のことを考えてしまなぁ
・退屈だなぁ
・こんなことより仕事していた方がいいかなぁ
・身体が痛いけど動かしちゃだめなんだよなあ
・考え事をやめなきゃ
他にも、過去や未来のことなど様々なことを考えてしまうと思います。
慣れてきたら慣れてきたで、
・今日はとても集中できるぞ
・あ、今何も考えてなかった、これが無かな?
・なんだろう、この不思議な感覚は
などもありますが、これも別に考え事に違いないので、ありとあらゆる思考を手放して下さい。

・坐禅で何を得られるのか?
これは非常に難しい問題です。誠実に答えようとすれば答えようとする程、難解な回答になってしまいます。
だから、あえて方便として、わかりやすく言うとこうなります。
「不安がなくなり、幸せになります」
「なぜ生まれて来たのか、どう生きるべきなのか、などの問題が解けます」
「お金、名声など、自分が欲する何かを得ても得られないものが得られ、消えないものが消えます」
いまどき、雑誌に載っているペンダントの広告でもここまでうさんくさくはないでしょう。
だから、何を得られるかはあまり聞かないで欲しい、と思っています。

・きちんと習いたい方
禅宗のお寺の中には、座禅会を実施している所が多くあります。しかし、初心者同士で一緒に学べるお寺は少ないので、ハードルが高いでしょう。
そんな方には、横浜の鶴見にある總持寺がおすすめです。曹洞宗の総本山で初心者中心に最大100名と共に、所要時間1時間30分程で体験できます。立派な建物、広い公園を楽しみながら気軽に参加できます。
また、もっと本格的に体験されたい方は、曹洞宗のもう一つの総本山、永平寺が有名です。こちらも初心者がたくさん訪れるので、指導体制がしっかりしています。ただ福井県にあり、三泊四日になるので気持ちを定めてからの参加をお勧めします。
私も、たまに数名で一緒に坐禅をする集まりをしていますので、関心がある方は問い合わせて下さい。


坐ることを勧めはしませんが、もし、生きていて、いろいろやってみて、行き詰まって、坐りこんでしまったら、それこそが坐禅と言えます。それまでは、精一杯やるべきことをやるのがよいかと思います。
| - | 08:06 | comments(0) | trackbacks(0) | |
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